オリジナルの素材について - Coquette Online Shop

オリジナルの素材について

ブランドを初めたきっかけvol.2は後日続きを書くことにしまして。

さて、独立して真っ先に取り掛かったのは、オリジナルの革を作ることでした。

どこにもない、世の中に出ていない革でバッグを作る。
まだ何者でもない、バッグブランド立ち上げましたと言っているだけで、 世の中にはハイブランドから新進気鋭のブランドまでバッグで溢れている。 新参者の私が、自分でデザインしたバッグですと自信を持って言えるには
「オリジナルの革を特徴にする」
それが最初にやるべきことと決めていました。

さて、革、作ってくれるところを探し出します私。まだそこです。

革は革屋さんで買うもの、まずは革屋さんに行ってみよう。
訪ねて行けるお店は個人でも買えるお店でしたので、みんなが買えるわけです。
趣味の方も買える。
実際に並んでいた革は既に大手のバッグブランドでも使われているものもたくさんありました。
使っても良いから売っているのですが、どこかで見たことあると思われたくない。
でも他を知りません。

恐る恐る聞いてみます。

質問返しで、どんなバッグを作っているの?
これからです。

バッグの会社に勤めていて独立したの?
いえ、全くの異業種からです。

場所を変え、革問屋さんを変えても同じ質問の繰り返しです。うちじゃあ難しいと思うよ。丁寧にお断りをされることの繰り返しです。
今思えば革のことを知らない素人が無謀なことを言っていると思っていたでしょうね。
この中から選んだら?これじゃダメなの?

作りたいイメージははっきりしていても革の知識が全くなかったので、何が難しくて作るよと言ってもらえないのか理解できないのです。
まぁ、オリジナルで作れないこともないけどね。1000デシからならね 。
(1デシ=10cm四方のサイズ。1デシ○○○円という革のサイズ表記と金額の単位)

やっと理解できました。まず最初にクリアすべきはロットの問題だ。難しさはそれだけではありませんが、工場の機械を動かすためにはある程度の量が必要なのです。革のロット、初耳です。

少し大きめのバッグ1本に80から100デシくらいだとして

1000デシですか、、、それは色込みですか??
いやいや1色1000デシ。3色3種類くらい作るなら3倍ってことだよね。

1000デシあれば8本から10本少し大きめのバッグが作れます。1種類1色ならともかく、3種3色作るとしたら9000デシ。

まだサンプル1枚ずつあれば十分なんです私。

出鼻挫かれっぱなしです。

ですが、こうも思いました。 多少のリスクを背負ってでもオリジナルで作ることができたら絶対差別化できる。

ただ、まだ無名デザイナーです。言ってみれば始まってもいない。できればなんとか小ロットで、まずはサンプルの革を作りたい。いろんな方にオリジナルで革を作りたいんだと言っていると、とある工場さんに行き着きます。

当時、台東区が運営するデザイナーに特化したインキュベーション施設に入居していたのですが、そこの鈴木村長に墨田キールに行ってみたら?と紹介してもらって、墨田区の工場に出向くのでした。また断られるんだろうな、と思いながら。

 

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